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ブログ

実例で分かるガラパゴス議会の実態(その1①)

2012年4月12日トピックス

 「マッチポンプ」とは、マッチで火をつけておきながら、それを自らポンプで消すという意から転じて、自作自演の偽善行為をいう。今回はつけた火に油を注いで更に大きくした実例を紹介したい。
先月20日、地元紙に次のような見出しの記事が掲載された。その記事(見出し)を紹介する。
 「阿賀野市 施設介護『個人の尊厳ない』」 市長答弁撤回申し出 議会反発 全会一致で否決」
 見出しだけを読めば天野市長はとんでもない人物だと思いたくなるが、本文を読めば「なるほど」と納得する内容。(どのように納得するかは読者の勝手ではあるが…)さすがにプロは違う。私も参考にしたい。

 さて新聞記事を読んだだけでは分からない「ここだけの話」をブログ読者に伝えたい。事の発端は、阿賀野市議会3月定例会(2日)に、共産党阿賀野市議団のK議員の一般質問「第5期高齢者福祉計画・介護保険計画について」に対する私の答弁が他の議員の感情を損ねたらしく、5日に開催された議会運営委員会の席上、共産党市議団のO議員から、「市長の発言内容が議事録に残るので、残さないようしてほしい(削除してほしい)」との要望をいただいた。以下、2日のK議員の一般質問に対する私の答弁の中で、市議の感情を損ねたと思われる箇所を再生する。
 「…個人の尊厳というのが施設に入るとないんですね。施設のスケジュールで動いてしまう。…本人にしてみれば個人の尊厳が施設に入ることによって損なわれてるんですよ。…施設に入って自分の尊厳もない、施設のスケジュールで生活が縛られてしますというのが、私はやっぱりほんとうに個人の尊厳の面でどうなるのかなというふうに考えています。…」
 質問したK議員ならともかく、この答弁がどうして質問をしていない他の市議の感情(尊厳?)を損ねたのか、私には理解できない。
※次号に続く。
(代表 天野市栄)

posted by 地域政党 日本新生 管理者

阿賀野市長選挙立候補予定者による公開討論会を終えて(その2)

2012年4月11日トピックス

 一見、争点がなさそうに見える今回の市長選であるが、実は隠れた争点がある。市長選に合わせて行われる市議補選や10月に実施される市議の改選も含めて考えると争点が見えてくる。
 市長選の争点は、議員定数の見直し(削減)を含む市議会改革である。

 我が地域政党「日本新生」では、2012年阿賀野市長選挙並びに市議会議員選挙に向けたマニフェストを作成し発表している(詳しくはこちら)。このマニフェストには市政改革のほか市議会改革のための政策として、議員定数4減、議会会期の通年化、議会・議員活動の可視化など6項目を挙げている。この点が他の市長選候補予定者のマニフェストとは大きく異なる。

 確かに二元代表制(市長や市議は各々選挙で選任される)を踏まえれば、市長選候補予定者が自身のマニフェストに市議会改革を掲げることは本来あり得ない話。しかし政党のマニフェストであれば市議会改革を掲載することは何ら矛盾しない。実はこれは建前論であり本音は違う。本当の理由は、他の2人の市長選候補予定者は、現職の市議(現員20人)から支持を得ていることから、自身のマニフェストに市議会改革を載せることはできないのである。(これについては11日付け地元紙を参照)一方、私に対する市議の対応については、「坊主憎ければ、袈裟まで憎し」とばかり、政党のマニフェストに市議会改革が入っていることを理由に(坊主憎ければ)、政党代表=市長選候補予定者の私まで嫌って(袈裟まで憎し)逃げってしまったと考えている。

 市長と議会の関係は「車の両輪」に例えられることがあるが、これは「(市政運営にあたり)二つのうちどちらも欠くことのできない密接な関係」すなわち「二輪が両立(独立)し、互いにけん制する関係」をいうのであって、「癒着し、馴れ合いながら一輪になる関係」を指しているのではない。先の公開討論において、「市長と市議会とのあるべき関係」についてのテーマがあれば、市長選候補予定者の政策上の争点が浮き彫りになったはずである。
 我が地域政党「日本新生」は、市長選・市議(補)選にあたり、次のことを強く訴えてまいりたい。
 「市長が代わっても、市議会を変えなければ、阿賀野市の未来・将来はない!」
(代表 天野市栄)

posted by 地域政党 日本新生 管理者

阿賀野市長選挙立候補予定者による公開討論会を終えて(その1)

2012年4月10日トピックス

 去る7日に新発田青年会議所主催の公開討論会が市の水原総合体育において開催された。私も含め3人の立候補予定者が5つのテーマについて、各々の考え(政策)を述べた。開催時刻が午後7時ということもあり、我々ステージ上のパネラーはもとより来場者(10日付けの地元紙によれば約1400人)もさぞかし寒さが身にしみたのではないか。「討論会」というが実際は「意見発表会」であった。NHKの「日曜討論」のような形式でやれば、会場内が熱気に溢れ寒さも感じなかったかもしれない。次回は是非とも討論会(ディベート)にしてほしい。

 さて、10日付けの地元紙に討論会の様子が掲載されているが、「(自己のマニフェストで)『一番力を入れたい施策』で天野氏は京ヶ瀬地区の市民交流エリア事業について『市民アンケートを実施し進めるべきか判断する』と語り…」とあるが、実際は違う。
 自己のマニフェストで一番力を入れたい施策として最初の3分間で、私が述べた内容は①水原郷病院の医療体制を整備、②福祉を充実させる取り組み(子ども医療費(通院)の無料化、子育て世帯の住宅取得に対する支援策)③地域経済・産業の活性化の取り組み(県営東部産業団地への企業誘致、環境配慮型都市の構築)、④行財政改革の断行(現市長の任期の多選禁止条例、住民投票条例の制定)である。市民交流エリアの整備については、最後の補足説明用に与えられた1分30秒の中で述べた内容であり一番力を入れたい施策として述べたつもりはない。しかしこの記事だけを読めば、私が一番力を入れたい施策として市民交流エリア整備に係る市民アンケートの実施を述べたことになる。全くの誤り。強く抗議する!

 とかくマスコミは、あらかじめシナリオを作っておいて、それに沿った記事構成にする癖がある。これについては、後日改めて言及したい。今回の記事内容は、何とか争点を作りたいというマスコミの焦りのように見える。一見、政策上の争点がないように見える今回の市長選挙、実は隠れた(隠された)争点がある!
※次号に続く。
(代表 天野市栄)

posted by 地域政党 日本新生 管理者

新人候補にハンディキャップは必要か

2012年4月9日ニュース

 一般的に選挙(告示日 )が近づくと、マスコミによる選挙報道が熱を帯びてくる。世間の耳目を集める選挙に関しては、特にその傾向が強い。なかには、耳目を集めるように工夫をこらした報道も見られる。先月、地元紙に次のような見出しの記事が掲載された。この記事を目にした読者はどのような印象を持つだろうか。「投票行動に影響はないのか。」と心配するのは私だけか。その記事(見出し)を紹介する。「阿賀野市 施設介護『個人の尊厳ない』 市長答弁撤回申し出 議会反発 全会一致で否決」更に、本文中の記事の中に「4月の市長選挙に出馬を予定する天野市長は、…」というくだりがある。この記事を読んだ人は阿賀野市長選挙に関係する報道と理解するであろう。

 今回の阿賀野市長選挙は現職に新人候補2人が挑む構図になっている。一般的に、知名度で劣る実績のない新人候補は現職に比べて不利とされている。しかも今回の市長選挙では政策上の大きな争点はない。前回の市長選挙がそうであったように、私が新人候補なら現職(又は後継指名の新人候補)の打ち出した政策を真っ向から否定する政策(○○を中止します。)を打ち出す。

 さて、ゴルフというスポーツ(レジャー)がある。素人が仲間内で楽しむレジャーとして人気が高い。(特に政治家は、仕事をさぼっても行きたくなるほどゴルフがお好きなようで)このゴルフ、性別・技量によってハンディキャップ与えられる。ハンディキャップを与えたことによりプレーの結果が予測できなくなり楽しみが倍増する。仲間内でやるレジャーとしては、ハンディキャップ制をとった方がプレーが楽しくなる。
 しかし、プロスポーツのゴルフは違う。新人であれベテランであれ、技量に関係なく厳格なルールの下で優勝を目指して鎬(しのぎ)を削る。選挙も現職であれや新人であれ、厳格なルール(公職選挙法)の下で鎬を削るという点ではプロゴルフと同じである。第三者がハンディキャップを与えることはできない。

(代表 天野市栄)

posted by 地域政党 日本新生 管理者

阿賀野市議会基本条例~「早く魂を入れてくれ」と泣いている。

2012年4月5日ニュース

 「仏作って魂を入れず」ということわざがある。「仏像を作っても、作った者が魂を入れなければ単なる木や石と同じで、礼拝の対象としての仏にならない。転じて物事は仕上げが最も重要であり、それが欠けたときは作った努力も無駄になるという」という意味である。4月1日から施行になった阿賀野市議会基本条例は、今はまだ「仏像」の状態。これに魂を入れなければ、「仏」にならない。議員諸氏が切磋琢磨して、名実とともに市議会運営の「憲法」に仕上げてほしい。

 さて、3月30日付けで出された市議会だよりに、議員定数に関する特別委員会委員長のS議員のコメントが掲載されているので原文を紹介する。「本年10月に改選となる阿賀野市議会議員の定数については、3月議会定例会で結論を出す予定で進めてきましたが、4月に行われる市議会議員補欠選挙で2人の新人議員が決まるので、22人で決めたほうが今後の議会運営の観点からも良いとの判断から、6月議会定例会までに結論を出すことを、…全会一致で決定した…」とある。
 一方、前回1月16日付けで出された市議会だよりでは次の記事が掲載されている。「議員定数に関する意見聴取会の開催にあたり 意見提案者を募集します。市議会では…『議員定数に関する特別委員会』を設置し議員定数についての検討を進めています。…議員定数については、本年3月を目標に結論を出したいと考えており、…」とある。

 議員定数に関する結論が3月から6月に先送りになった点に注目してほしい。なぜ3ヶ月引き伸ばしたのか。理由として「4月に行われる市議会議員補欠選挙で2人の新人議員が決まり、22人で決めたほうが良いから」というが、1月の市議会だより編集時点では4月実施の市議会議員補欠選挙が補充2人で実施されることは公知の事実であった。
 この間、何があったのか。私は市長選挙・市議補選を巡って政治的な駆け引き・取引が行われたものと考えている。「仏を作っても魂を入れない」状態がいつまで続くのか。大変憂慮している。

 ※3月市議会だよりでは、議員定数に関する意見聴取会を2月13日に開催し、増員、現状維持、減員について、5名の方から発表をいただいたとの記事も載っているが、どのような意見が出されたのか。市民にとっては関心のある話題であるが明らかにされていない。市議会だよりに私のブログに対するI議員の緊急質問と私の答弁が掲載されているが、そのような余分なスペースがあるなら、意見聴取者の意見内容を載せるべきではなかったのか。到底「市民に開かれた議会を目指して…情報公開に取り組むとともに…」(基本条例第2第3項)とは言い難い。「早く魂を入れてくれ!」と議会基本条例が泣いている。

(代表 天野市栄)

posted by 地域政党 日本新生 管理者

また、やっちゃいました。共産党阿賀野市議団による“ちゃぶ台ひっくり返し”

2012年4月3日トピックス

 阿賀野市議会3月定例議会の最終日19日に、平成24年度当初予算案についての採決が行われた。今や年中行事となった感があるが、共産党阿賀野市議団(4人)が一般会計予算案に反対した。幸い良識ある多数の議員諸氏の賛成で予算案は可決された。
 先ごろ発行された市議会だより3月号によれば、共産党市議団の反対理由として「最後の公立保育園である京ヶ瀬保育園の民営化準備や敬老会の廃止など、子どもたちやお年寄りへの配慮に欠ける予算になっている。又、放射能汚染に対する市民の不安に対し、積極的に対応する姿勢がない。農業を基幹産業と位置付けているなら、安全な農産物だという情報を市の責任で発信すべきである。TPPも阻止予算を組むべきだ。」との記事が載っている。
 この反対意見に対する反論を展開する。(本来であれば予算案に賛成した議員諸氏の賛成意見があってしかるべきであるが、全くなかった。摩訶不思議な議会である。)

1.「子どもたちやお年寄りへの配慮に欠ける予算になっている」という点について
①京ヶ瀬保育園の民営化準備が、なぜ子どもたちに配慮に欠ける予算になるのか。
 京ヶ瀬保育園については、行政・保護者会・運営法人(社会福祉法人)との協議が整い、現在、来年4月の民営化移行準備を進めている。京ヶ瀬保育園は来年4月には公立保育園から民間保育園に移行するが、民間保育園になっても認可保育園であることに変わりがなく、市から保育園に対し運営費などの補助金支出が行われることから、保育料など保護者負担は民間保育園になっても変わらない。変わるのは運営主体が市から民間に移ることだけ。むしろ民間の創意工夫で、行政では、できないきめ細かな保育サービスが期待できる。
②敬老会の廃止が、なぜお年寄りへの配慮に欠ける予算になるのか。
 確かに敬老会を毎年楽しみにしているお年寄りの気持ちも十分理解できるが、敬老会の出席率がここ数年2割に届かず、敬老会に出席しない(または出来ない)お年寄りが圧倒的に多い事実も無視できない。敬老会を廃止する代わりに、もれなく長寿をお祝いするための記念品を贈呈することにした。このことがなぜ、お年寄りへの配慮に欠ける予算になるのか釈明を求めたい。

2.「放射能汚染に対する市民の不安に対し、積極的に対応する姿勢がない。農業を基幹産業と位置付けているなら、安全な農産物だという情報を市の責任で発信すべきである。」について
 市では、空間放射線量測定装置(単位シーベルト)を購入し、市内の学校施設や保育園などの屋外の空間放射線量を定期的に測定して市のホームページ等で公表している。また、給食用食材についても、抽出した検体を県の地域機関に持ち込んで放射能測定装置(単位ベクレル)で検査してもらっている。
 市内で生産される農産物の全てについても、市が放射能を測定しその測定結果を公表し安全宣言をすべきであるとの意見と理解しているが、人的(専門職員の確保)、財政的(高額な測定機器購入)面で無理がある。むしろ生産者や生産者団体が民間の検査機関に検体を持ち込んで検査してもらうことが合理的である。(検査費用の一部を市が助成することは検討可能)

3.「TPPも阻止予算を組むべきだ。」について
TPP問題は国政の問題である。TPPに関して地方が意見を述べることは自由だが、予算を組むことは地方分権の趣旨に反する。(もっとも、昨年10月に市主催で開催されたTPPに関する勉強会は(これについての過去ログはこちら)、実質的にはTPP交渉参加反対集会だった。従って、講師(TPP反対論者)への謝礼など勉強会の開催経費は、結果としてTPPを阻止する予算であったと理解できる。)

 以上、反対意見に対する反論を述べさせていただいたが、要するに、こじつけ、「反対のための反対意見」である。市民のためになる予算(これについては市広報3月号を参照)に対し、市民のためにならない理由を並びたてて反対したとしか思えない。私には「共産党阿賀野市議団、ここにあり」と存在感を誇示するための政治的パフォーマンスにしか見えてこない。

※昨年6月の定例会において、執行部が提案した法人市民税の税率改定議案(黒字企業の法人税割額の税率を県内他市並みに引き上げるというもの)に対し、共産党市議団から賛成していただいたことは大変感謝している。(残念ながら賛成少数で可決には至らなかったが)

(代表 天野市栄)

posted by 地域政党 日本新生 管理者