オンブズマン通信4.2~モラール(士気)の低下がモラル(倫理観)の欠如に拡大か(その2)
【地域政党日本新生イメージキャラクターウィズ」君】
先日、くだんのY氏から市役所職員による法令違反についての情報提供があった。「私人よる公金の収納委託の告示」を怠っていた新たな事実である。この法令違反を半ば公然と行っていた市役所の部署が、こともあろうに市税を徴収・収納している税務課である。Y氏によれば、田中市政が始まった平成24年度から市税のコンビニ収納が始まったが、平成26年度からの二か年契約を締結した際に「私人よる公金の収納委託の告示」を怠っていたというものだ。平成24年度に業務委託契約を締結する際には告示をしたそうであるが、平成26年度の契約更新の際には告示をしなかったそうだ。Ⅰ回やればそれでいいと思っていたら大きな間違いだ。告示をしないで行われているコンビニ収納は、私人(コンビニ)による違法な公金(税金)の収納ということになる。契約締結する毎に「私人による公金の収納委託の告示」が必要だ。Y氏はこんな初歩的なことすらわかっていない市職員に呆れ顔だ。しかも昨年4月に総務課長名で全所属長宛てに、私人による公金の収納委託を行わせる場合、告示が必要との通知が出されている。知らなかったでは済まされない!
話は少し変わるが、権限のない警備員に葬祭場の使用料金を時間外収納させていた件については、新潟県(市町村課)及びY氏の指摘(市が警備会社と締結した警備業務委託契約書に葬祭場使用料金の収納業務が記載されていないこと)を受けて、こっそりと止めていたことが判明した。こっそりと法令違反を始めて、法令違反を指摘されればこっそりと止める。それが阿賀野市職員の仕事の流儀なのだろうか。
またY氏によれば、住民票の時間外交付と手数料の収納業務を警備会社の警備員に行わせる件については、いまだに警備会社との調整がついていないという。調整がついていないのに、なぜ要綱だけを先走って7月22日付けで制定・告示したのか。直ちにこの要綱を廃止すべきだ。「過ちては改むるに憚ること勿れ」(論語・学而)事件・事故が起きてからでは手遅れだ!
※次号に続く。
(あとがき)
政治資金の私的流用がきっかけとなって任期途中で辞職した舛添要一前東京都知事の話は記憶に新しいが、舛添前東京都知事による政治資金の私的流用が政治資金規正法違反だと、市民団体が東京地検特捜部に刑事告発したが、結局、不起訴処分となった。家族の飲食・宿泊代や美術品の購入資金に政治資金が充てられていても、政治家が政治活動だと強弁すれば黒も白になってしまう。政治資金規正法は入り口(収入)を厳しく規制する一方、出口(支出)はフリーパスだ。
一方、税金の方はどうかといえば、出納責任者・行政監査・会計検査院などによって出口(支出)は厳しくチェックされるものの、入口(収入)の方は案外甘い。特に主要な自主財源である「税収」は、所得を隠して税金を払わない不埒者や担税能力がありながら税金を払わず時効による徴税逃れをするごね得もいる。税金のコンビニ収納は徴税コストの削減と納税者の利便性向上が目的だったはずだ。Y氏の指摘によって、必要な法令手続き(私人よる公金の収納委託の告示)を怠っていることを初めて認識したとすれば、あまりにもお粗末な話である。「私人よる公金の収納委託の告示」を怠っている事案は、探せばまだありそうだ。Y氏の今後の調査結果を待ちたい。
阿賀野市役所ではコンプライアンス(法令順守義務)の欠如が常態化している現状が浮き彫りになった。もっともトップ(市長)が公職選挙法違反(寄付の禁止)で検察当局に告発されている状況を踏まれば、市職員にコンプライアンスを求めても無理なのだろうか。
(代表 天野 市栄)