赤信号、みんなで渡れば車が流れなくなります
阿賀野市議会9月定例会に補正予算として、阿賀野市下黒瀬地内に計画する「市民交流エリア」の整備促進に向けた基本設計業務委託料971万円を計上しましたが、反対多数で否決されました。「市民交流エリア」の整備については、これまで、市長のやる気・本気度が見えないとか、早くやれやれと言っていた議員が突如反対に回り、賛成2反対18の大差で否決となりました。
反対した議員は「何を作るのか明らかにされていない」とか「市長のビジョンが示されていない」などの理由を挙げていますが、全く逆で、作るものを決めるための、市長としてビジョンを具体化するための経費として計上したものです。反対理由はこじつけでしかなく、来春の市長選挙を意識した政局の匂いがプンプンします。
「市民交流エリア」は市が中心となって進めている事業ですが、この事業は現在、国土交通省が直轄事業として進めている国道49号の水原バイパスの入り口付近に整備するもので、バイパス工事と密接な関連があります。今回の市議会における「市民交流エリア」の事業予算の否決によってバイパス工事予算の確保や事業の進捗に大きな懸念が出てきました。この水原バイパスについては、、旧水原町議会が昭和55年12月に法線変更を求める請願を採択したことで、事実上の凍結状態になっていました。このようなことがなければ、水原バイパスは平成18年11月に開通した安田バイパスにつながっていたはずです。同じ轍を踏むことにならなければと心配しています。
バイパス工事が大幅に遅れるような事態になれば、地域経済の振興や地域活性化の面で大きな損失を蒙る結果になります。「赤信号(補正予算)、みんなで渡れば(反対すれば)、怖くない(市民交流エリアを阻止できる)」かもしれませんが、赤信号をみんなで渡ったことで車がスムーズに流れなくなり、やがて道路(血管)が詰まって動脈硬化となっては阿賀野市の経済は沈没してしまいます。市議会の短絡的、短兵急な判断に猛省を促したいと考えています。
※記述の一部に事実と異なる点があったことをお詫び申し上げますとともに、訂正させていただきました。
(代表 天野市栄)