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セイタカアワダチソウの繁茂は日本農業の将来を暗示?

2011年11月5日トピックス

セイタカアワダチソウが侵入した「うららの森」ブルーベリー畑


日本の秋の風景を飾る代表的な花といえばコスモスです。道路脇や川の土手、休耕田などに桃色・白・赤などの花を咲かせるコスモスの花を見ると日本の原風景を感じさせます。実はこのコスモスはメキシコが原産の帰化植物(外来種)で、明治20年頃に持ち込まれました。しかし、最近、秋の風景に異変が出てきました。この時期に黄色い花を咲かせるセイタカアワダチソウが破竹の勢いで全国に広がっています。
セイタカアワダチソウも北アメリカが原産の帰化植物です。切り花用の観賞植物として明治時代末期に日本に持ち込まれ、昭和40年代以降には全国で繁殖するようになりました。今や帰化植物としては先輩格のコスモスだけでなく、在来種のススキをも駆逐する勢いです。
あたかも、日本のTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)への交渉参加によって心配される日本農業の将来を暗示させるような光景にも思えますが、このセイタカアワダチソウをよく調べてみると意外なことが分かりました。
セイタカアワダチソウがこれほど広がった理由として、根を伸ばした先がモグラやネズミの生息領域で肥料となる成分が大量に蓄積されていることや周囲の植物の成長を抑制するアレロパシーという科学物質を出しているなどが挙げられています。しかし、平成に入る頃からモグラやネズミが駆除され希少化し土壌に肥料成分が蓄えられなくなったことや蓄積されていた肥料成分を大方使ってしまったこと、他の植物が衰退してしまったことで自らがアレロパシー成分の影響を強く受けてしまったことなどの影響で派手な繁殖が少なくなり、セイタカアワダチソウの勢いが衰えてきた土地にはススキなどの植物が再び勢力を取り戻しつつあるとのことです。
「盛者必衰の理をあらはす おごれる人も久しからず ただ春の夜の夢のごとし たけき者もつひには滅びぬ ひとへに風の前の塵に同じ」(平家物語)
(代表 天野市栄)

posted by 地域政党 日本新生 管理者