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2012阿賀野市長選挙、市議補選を終えて(その2)

2012年4月25日ニュース

 今は何を言っても敗者の弁になってしまうが、一言申し上げたい。地域政党を創設したものの肝心の「魂」を入れるのを忘れていた。今回の選挙戦、地域政党の看板を掲げて戦ったものの「魂」を有権者に示せなかったことも、敗因の一つと考えている。どんなに立派な哲学・理念であっても、精神(中身)が伴わなければ、言葉(形式)としてしか有権者には伝わらない。

 一昨日、私の後援会幹部であるGさんの話を聞いて、入れるべき「魂」のヒントが見えてきた。Gさんは新潟水俣病患者(*)で阿賀野川流域に生まれ育った方である。当時の阿賀野川は生活の糧を得る場でもあった。川で獲れる魚介類は貴重なタンパク源であり、子供の頃、よく阿賀野川に魚獲りに出かけ家事を手伝っていたという。メチル水銀に汚染された魚とは知らずに、水面近くに浮き上がった魚を捕っては家に持ち帰って食べていたという。今でも手足のシビレ感などさまざまな障害が出ているという。差別と偏見を受けることを恐れ、水俣病特有の症状があっても名乗り出ることができない患者もいるという。人命よりも利益を優先する企業の論理に怒りを覚えたというGさんの話には説得力がある。

 まさに政治の本分は、この世の不条理、不義に悶え苦しむ民衆の「怒りの声、不満の声」を吸い上げ政治勢力として結集することにある。言葉に翻訳することが苦手な民衆の生の声や心情を真摯に受け止め、「民意」に翻訳することが政治の役目であると確信した。政治は生活者が住まう現場に戻るべきだ。地域政党「日本新生」の「魂」は生活者の現場に行けば見つかるかもしれない。時間はたっぷりとある。今日から「魂」を見つけ出す旅に出かけることにする。

*新潟水俣病
昭和電工(当時)鹿瀬工場(現新潟県東蒲原郡阿賀町)において、未処理のまま廃液として阿賀野川に排出されたメチル水銀に汚染された魚介類の摂取を通じて人体に蓄積されたことによる有機水銀中毒

(代表 天野市栄)

posted by 地域政党 日本新生 管理者