選挙戦を振り返って1(市長戦短信Vol.23)
市長選告示前の4月8日(水)午後、天野代表と国道290号沿いにある五頭温泉郷に向かいました。旅館を一軒一軒訪ね、新型コロナウイルスの影響について聞き取り調査を実施しました。前日4月7日に東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡の7都府県を対象に「緊急事態宣言」が発令されました。当時、新潟県は「緊急事態宣言」対象地域にはなっていませんでしたが37人の感染者が確認され、阿賀野市内でも最初の感染者が確認されたました。
村杉温泉の入口、国道を挟んだ向かいに市の観光物産施設「うららの森」があります。いつもなら桜見物の花見客で賑わっているはずですが、ほとんど観光客は数名。管内にあるレストランの経営者にお話を伺ったところ、売上げが25%も落ちているとのことでした。温泉街に入ると、街中を歩く観光客の姿はまばらでした。ある旅館経営者からお話を伺ったところ、「週末の土日でもこんなもんですよ」とあきらめ顔で応えてくれました。
以下は、旅館経営者などから伺ったお話です。
・新型コロナウイルスの感染が始まった2月中旬頃から、県外からの予約が全てキャンセルになった。
これから行楽シーズンに入り、いつもなら予約が入るはずなのだが、今年は全く入ってこない。
(旅館)
・ウチは主に首都圏からの宿泊客が多いのだが、昨日首都圏に「緊急事態宣言」が発令されたことで、
今後、宿泊予約は望めないだろう。(旅館)
・ウチは旅行会社から送ってくる県外の団体客が中心だが、コロナウイルスに感染した客を観光地に
送りたくないとの判断が働いたのか、旅行会社からの団体客の予約は全くない。(旅館)
・旅行会社が送り出す団体客の中にコロナウイルスの感染者がいたら心配だ。従業員が感染するかも
知れない。そうなったら、旅館を一時閉めなければならないし、風評被害となって五頭温泉郷の全て
の旅館に影響する。(旅館)
・従業員の感染リスクを考えたら首都圏からの宿泊客は受け入れたくない。(旅館)
・主に地元の利用が多い日帰りの宴会予約も低調だし、市内から感染者が出たことで市内の利用も
望めない。(旅館)
・法事をやるにしても、首都圏に住んでいる親族は呼べないので、身近な親族で規模を縮小して
済ませることが多いようだ。(旅館)
・旅館からの引き合いは激減した。スーパーなどの食料品店からの注文も低調だ。(豆腐製造販売店)
・長期滞在で温泉旅館に宿泊し、近くの工事現場で働きに来ていた県外の客が毎月、頭を刈りに
来てくれていた。コロナの感染が広がったことから、仕事を止めて帰ってしまった。(理容室)
想像していた以上に深刻な影響が出ていることが分かりました!
<あとがき>
新型コロナどこ吹く風?新潟県(阿賀野市)にはコロナは来ない?
田中市長が、去る2月21日夜に市内の料亭にて後援会の婦人部(約150人)を集めて宴会
(決起集会)を挙行!
私がこの料亭に問い合わせたところ、以下のことが判明した!
〇出席者
・婦人部約150人
・田中市長、帆苅県議、S.M氏(後援会長、土改理事長)、市議会議員の遠藤 智子氏、
浅間 信一氏、市川 英敏氏ほか
〇その他
宴席で、田中市長は「選挙がありますから、宜しく、宜しくお願い致します」と言って、
酌をして回ったとか。
2月21日時点では、新潟県内に新型コロナウイルスの感染者は出ていないが、東京都内で28人の感染が確認されている。約1週間後の29日に、東京都から新潟市(秋葉区)に帰省した男性からコロナウイルスの陽性反応が出て、新潟県内(新潟市内)初の感染者が確認され内、県内に広がった。そして、4月7日には新潟市に隣接する阿賀野市内でも感染が確認された。(4/7現在の感染例、新潟県内37例目、新潟市内30例)
天野代表が2月25日の記者発表で、市長選挙への出馬理由の一つに挙げているのが新型コロナウイルス対策だ。天野代表は次のように述べている。
「新型コロナウイルスの感染拡大(パンデミック)。首都圏と2本の動脈(新幹線・高速道路)で繫がる新潟県。県都新潟市に隣接する阿賀野市。市の感染症対策(危機管理体制)は万全なのか?不安が募るばかり…」
市民の生命と健康を守るべき立場(公職)・職責にあることを忘れ、自身の選挙(私益)のために、新型コロナの感染リスクが高まる「3密」状態で宴会を挙行するとは信じられない!無難に3期目の当選を果たした田中市長。この方に危機管理を任せてよいのだろうか?(選挙参謀X)