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評論「政治とカネ」(第3回)

2018年11月2日ニュース

 将来を嘱望されて官邸入りする官僚や政治家は、官邸の主である総理や官房長官の意向を探ることに神経を使うことから、出世のための重要なファクターとして「忖度」が必要となります。官邸での勤めを終えて経済産業省に戻った官僚の柳瀬氏は「次官待ちポスト」の審議官に就任していましたが、残念ながら次官になることなく定年前に退官されました。柳瀬氏の退官について、官邸(内閣官房)や経産省は「加計学園問題」との関連を否定していますが…。首相秘書官として官邸に入る官僚は出身省庁のエリート官僚で、官邸勤めを終えて出身省庁に戻れば将来の次官候補となります。テクノクラートの官僚にとって、「官邸の最高レベル」、「総理のご意向」を「忖度」しないと出世は望めません。なぜでしょうか?それには2014年5月に内閣官房に設置された内閣人事局の存在があると考えています。約600人の官僚人事を一元管理している「内閣人事局」を意識しない官僚はいないでしょう。

 首相秘書官として官邸入りする官僚だけでなく、政務三役(大臣、副大臣、政務官)と接する機会が多い官僚もその傾向が強いのではないでしょうか。なかには、将来、出身県の知事になりたいと考えている官僚もいるかもしれません。知事選に立候補した時の候補者の経歴を考えると、〇〇省庁の局長や外局の長官というような役職で辞職して選挙に出れば、国家機関の枢要なポスト経験者として、必要な「三ばん」(選挙で当選する上で必要な三つの条件(地盤・看板・鞄)の一つである「看板」が用意できます。「三ばん」については、私の経験も踏まえて「義理と人情の地方選挙」のところで詳しくお話します。

 一方、政治家である萩生田氏については、9月に行われる自民党総裁選に安倍首相が当選すれば、細田派(総裁の出身派閥)に所属していることもあって、総裁選後の内閣改造人事で副大臣ポストが与えられているのではないかと考えています。萩生田氏の経歴を調べてみて気づいたことは、福田内閣、続く麻生内閣で文部科学大臣政務官をやっていました。ですから、萩生田氏には文部科学副大臣ポストが与えられるのではないでしょうか。萩生田氏は、2009年8月に行われた第45回衆議院議員総選挙、民主党が政権を奪取した選挙ですが、同じ選挙区(小選挙区)から立候補した民主党候補に敗れ、また重複立候補していた比例東京ブロックでも復活できずに落選しました。2012年12月の衆議院選までの浪人中に、萩生田氏は千葉科学大学の客員教授を務めています。この千葉科学大学を運営している法人が、ほかでもない学校法人「加計学園」です。安倍総理、萩生田氏、学園理事長の加計孝太郎氏と仲睦まじく映っている写真を何度かニュース報道で見た記憶があります。この写真が「インスタ映え」するかどうかは別にして…。なお、「忖度」という言葉は「インスタ映え」と並んで昨年の「流行語大賞」を受賞しました。

 「加計学園問題」に話を戻しますと、加計学園による愛媛県今治市での獣医学部の新設計画は国家戦略特別区域諮問会議で認められました。会議の構成員は国会議員(閣僚)5人と民間人(有識者)5人の10人で構成されています。事務方として萩生田副官房ら政治家と首相秘書官の柳瀬氏はじめ関係省庁(文科省、農林省など)の官僚がサポート役として、諮問会議を支えています。議長は安倍晋三内閣総理大臣です。閣僚では菅官房長官、麻生太郎財務大臣、梶山弘志氏・茂木敏充氏の両内閣府特命担当大臣、いずれも、安倍首相の側近です。民間人の有識者の人選も内閣官房で行われていますから、首相の意向に沿った民間人の起用は充分に考えられます。諮問会議の議長が総理ですから、首相に人事権を握られている閣僚はじめ安倍首相のシンパとして諮問会議に参画している民間人は、諮問会議の議論のなかでも自ずと、総理に対する「忖度」が働いても不思議ではないと思います。「加計学園問題」は、国政における政治家・官僚・民間業者の癒着ぶりを象徴するような出来事でした。もちろん「森友学園問題」も同じ構図です。
(作:橘 左京)

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posted by 地域政党 日本新生 管理者