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評論「政治とカネ」(第11回)

2018年11月26日ニュース

 国と地方公共団体の予算(歳入・歳出)科目について、二つ目の違いは地方公共団体の歳出科目に「給与関係経費」がありますが、国の予算科目にはありません。「給与関係経費」はそのほとんどが職員の人件費ですが、国の歳出予算には人件費の科目がないのはなぜでしょうか。国の職員の人件費は、政策経費である「一般歳出」に含まれているからです。この点について私は次のように理解しています。国は「政策官庁、地方は執行官庁」だからです。政策(仕事の内容)を考えるのが国(特に官僚)の仕事で、国が考えた政策を現場で実行するのが地方の仕事だという考え方です。人間の体に例えれば、頭(脳)が国で体(手足)が地方ということでしょうか。国は地方を手足として使うためのお金を地方に渡しています。地方の歳入科目になっている「国庫支出金」は、まさに国が地方を手足のように使うために地方に渡すお金です。
 
 皆さんは「地方分権」という言葉をご存知でしょうか?中央政府(国)に集中していた権限を地方政府(地方公共団体)に広く分散させることを言います。権限が国に集中している状況を「中央集権」と言います。国は地方分権一括法を制定(1999年7月公布)し、これまで国が持っていた権限を財源とセットで地方に移譲することを決めました。この法律に基づき「地方分権推進計画」を策定され、地方自治法をはじめ475件の法律の改正が行われました。

 しかし、地方分権一括法の施行によって地方分権が進展したという認識はありません。権限は地方に移譲しても、移譲された権限の行使に必要な財源が伴っていないのです。権限と財源の割合について、国と地方を比較しますと、権限(仕事の量)は、国の4に対し地方が6の比率になっています。一方、財源(お金の量)の方は国の6に対し地方が4になっていて、権限と財源が釣り合っていません。国は仕事量を超える(2割超)お金を持っています。これは何を意味するかと言えば、国が地方にお金を渡して国の仕事をさせているからです。国はお金の力で地方をコントロールしているのです。このお金のことを補助金(国庫支出金)と言います。平成30年度の地方財政計画では、歳入に占める国庫支出金の比率が約16パーセントになっています。
(作:橘 左京)

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評論「政治とカネ」(第10回)

2018年11月24日ニュース

 合併特例債は平成の大合併によって誕生した新しい市町村が、合併に伴い広域化した域内の道路を整備する、増加した住民ニーズに対応するために新たな公共施設を建設する、など合併建設計画に記載された事業を行う場合に事業費の財源として充当できます。この特例債は償還時に国が償還金(元利金)の七割を負担してくれますから、合併市町村にとっては、公共事業費の財源として合併特例債を優先的に使っています。
 合併後10年間しか使えないはずであった特例債が東日本大震災の発生(平成23年3月発生)や熊本地震(平成28年4月発生)など、国内で発生した大規模災害を機に発行期間が20年間に延長されました。特例債の発行期間が10年から20年に延長されましたが、特例債の借入限度額は増額にはなってはいません。
 
 そうなると行政や政治サイドはどういうことを考えるかというと、当初、合併建設計画になかった公共事業を追加して、特例債の借入限度額を使い切ってしまおうと考えるのが自然ではないでしょうか。国が償還金の7割を負担してくれる特例債を活用しないという選択はないでしょう。当然、新たな公共事業を合併建設計画に登載するための理屈付けが必要になりますが、行政当局間(国・県と市町村間)の調整で済んでしまうことから、変更(追加)は容易であると考えます。
 
 更には、自公政権が第二次安倍内閣時に打ち出した「国土強靭化基本計画」も少なからず特例債の「発行期間の延長と借入限度枠の使い切り」に手を貸しているものと考えています。国土強靭化基本計画は、地震などの大規模自然災害の発生に備えた国土整備を念頭に考え出された自民党の政策です。少子高齢化が急速に進み人口が緩やかに減少する日本の現状と将来を考えた場合、新たなインフラ整備(生活基盤や産業基盤の建設)には国民の理解が得られないことから、国土強靭化基本計画です。新規の公共投資は抑制し、既存の公共資産について、大規模な自然災害、例えば、地震に備えて耐震性を強化するなど、既設の公共資産を改修した場合に国が財政支援(財源補てん)を行うというものです。折しも、この国土強靭化基本計画は前回の地方統一選挙(2015年4月実施)に併せ、第二次安倍内閣によって打ち出された政策です。
 この国土強靭化基本計画は税金を国内に広く薄くばら撒くことで、地方統一選挙における自公の候補者にとって有利に展開しようとする政権与党の思惑が見え隠れしていました。その地方統一選挙が来年(2019年)4月にあります。前回のように選挙戦に勝利するための税金のばら撒きが行うれるのでしょうか。逆に自公政権にとっては逆風となりかねない消費税率の10パーセント引き上げがあります。三度目の延長があるかもしれません。

 話を本題に戻しますと、私が市長をしていたA市(平成16年4月に四町村が合併して誕生)でも、この合併特例債が使えます。A市の特例債の借入限度額は約211億円です。A市の平成30年度末時点の合併特例債の発行累計額(借入累計額)は154億円となり、借入限度枠の4分の3を費消したことになります。借入可能額は残り57億円となりますが、特例債の発行可能期間があと5年残っていますが全部使い切ってしまうのではないかと考えています。特例債の20年延長を機に、全国の合併自治体も同じことを考えるのでないでしょうか。
 問題は合併特例債の主要な返済財源となっている地方交付税による手当ができるのかということです。交付税の原資は国税五税(所得税・法人税・酒税・消費税・地方法人税)です。急速な少子高齢化(生産年齢人口の減少)の進展と緩やかな人口減少のなかで、これらの税収が増えるということは期待できません。税収を増やすには増税すれば良いのですが、増税を決めた政権が選挙で大敗することは歴史が証明しています。安倍政権は消費税の10パーセント引き上げをこれまで二度に渡って延期してきました。安倍総理は、来年10月に10パーセントに引き上げることを明言していますが、来年4月に行われる地方統一選挙や7月に実施される参議院選挙の結果次第では、消費税率の三度目の延期もあるのはないかと考えています。
 
 もちろんその間、解散総選挙(衆議院選挙)は封印です。第二次安倍政権が誕生して以来、これまで、2014年11月と2017年10月の二度に渡って解散総選挙が行われてきましたが、安倍総理は有権者の歓心を得るために、選挙の度に消費税の十パーセント引き下げを延期しています。前回の解散総選挙は北朝鮮による核・ミサイル実験の活発化などを引き合いにした「国難突破」を大義とした選挙でしたが、本当の狙いは、衆議院議員の四年間の任期を確保することにあったとみています。仮に前回の総選挙が行われなかったと仮定した場合、衆議院議員の任期が今年の十一月に満了します。野田佳彦民主党政権時に三党合意(民主・自民・公明)で決めた消費税率の10パーセントの引き上げについては第二次安倍政権に引き継がれましたが、政権与党にとっては重い十字架になっています。

(作:橘 左京)

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評論「政治とカネ」(第9回)

2018年11月22日ニュース

第3章 首長が持つ二つの財布(カネ)
~「税金」と「政治献金」、「入口は厳しく出口は甘く」

 次に、「首長が持つ二つの財布(カネ)」について、話を進めます。副題は「『税金』と『政治献金』、入口は厳しく出口は甘く」です。ここでいう「税金」は予算という意味で使っています。「入口」はお金の使い道を決める予算のことで、「出口」はお金を使った結果にあたる決算のことです。

 最初に予算について説明します。予算は国や地方公共団体(都道府県、市町村)における「一会計年度」における「歳入」と「歳出」の見積もりのことです。一会計年度は4月から翌年3月までの1年間です。歳入は収入のことで、どのような経路でお金(事業資金)を集めたのかが分かります。歳入の内訳のことを「財源」と言いますが、主な財源は税収入です。お金の入口にあたります。一方、歳出は支出のことで、どのような目的でお金が出て行ったのかが分かります。歳出の主なものは政策経費ですが、借金(国債・地方債)の償還費用も含まれます。いわば予算の「出口」になります。

 予算は歳入と歳出で構成され総額は一致します。予算の構成は企業会計で使用する「貸借対照表」に似ています。歳入は「資金の源泉」となる負債や資本にあたります。歳出は「資金の使途」となる資産にあたります。歳入の多くは税収入ですが、借金から得られた現金や土地などの財産処分から得られた現金も歳入に組み込まれます。森友学園問題では国有地が不当に安い価格で見積もられ学校法人の森友学園に売却された事件ですが、財産処分で得られる現金も歳入予算に組み込まれています。国有財産の処分を担当した官庁が、国家予算を調整する立場にある財務省ということですから事は重大です。

 平成30年度の国の一般会計予算(約98兆円)を科目別に構成比の高い順にみていきます。最初に歳入ですが、「税収」が約60兆円(構成比は約60パーセント)、国債の発行(借金)で調達した公債金が約33兆円(構成比は約34パーセント)、残りの約6パーセントが国有財産の処分などで得た「その他収入」です。一方、歳出では、政策経費として使われる「一般歳出」が約59兆円(構成比は約60パーセント)、「国債費(借金の返済費用)」が約23兆円(構成比は約24パーセント)です。残りが地方公共団体に配分される「地方交付税交付金等」で約16兆円(構成比は約16パーセント)です。

 次に、地方公共団体の予算については総務省が公表する地方財政計画(地方公共団体の歳出・歳入の総計の見積もり)でみていきます。平成30年度の予算総額は約87兆円です。国の予算規模に近いのが分かります。項目別に構成比が高い順にみますと、歳入は「税収」(約45四パーセント)、「地方交付税」(約18パーセント)、国庫支出金(国からの補助金)」(約16パーセント)、「地方債(借金)」(約11パーセント)となっています。一方、歳出の方は、「一般行政経費」(約43パーセント)、「給与関係経費(人件費)」(約23パーセント)、「公債費(借金の返済費)」(約14パーセント)となっています。

 私が市長をしていたA市の平成30年度一般会計予算総額は202億円です。構成比が高い順でみると、歳入が「地方交付税」(約35パーセント)、「税収」(約22パーセント)、「国庫支出金」(約13パーセント)、「地方債(借金)」(約11パーセント)となっています。また歳出の方は、一般行政経費(約43パーセント)、給与関係経費(約23パーセント)、公債費(約14パーセント)となっています。A市の場合、歳出予算の約半分(48パーセント)は法令で使途が決まっている「義務的経費」になっています。私が市長をしていた頃の話ですが、支持者から「市長の裁量で予算の全部を使えるんじゃないか」と言われたことがありましたが、多いなる誤解です。私の裁量で使える予算額はたったの1億円でした。202億円の一億円ですから、率にしてわずか0.5パーセントです。その予算を使って選挙で公約した政策経費に充てました。再選を目指して迎えた4年後の予算では3億円に増額してもらいました。公共事業などのハード事業に使える予算としては足りないのでソフト事業に充当しました。もっとも私が市長に就任した時は、A市の実質公債費比率(自治体の収入に対する負債返済の割合)が、起債(借金)をする場合、県の許可が必要な18パーセントを超えていました。財源の制約を受けるなか「ハードよりもソフト優先」これが4年間の財政運営に対する私の基本姿勢でした。

 国と地方公共団体の歳入・歳出予算を比較して違いあるのが分かりますか?一つには、国の予算では歳出科目になっている「地方交付税」が地方公共団体の予算では歳入科目に計上されています。「地方交付税」は税収不足の地方公共団体や団体間の財政不均衡を是正するため、国から交付される資金のことです。地方交付税は使途制限がなく自由に使えるお金と言われていますが、一部は借金の返済財源として使われています。地方は公共事業の財源に充てるために借金をしてお金を調達する(起債)ことができますが、返済額(元利金)の7割に地方交付税を充当できる「合併特例債」という有利な起債があります。
(作:橘 左京)

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評論「政治とカネ」(第8回)

2018年11月20日ニュース

 一般職の公務員と違って、特別職の公務員である閣僚や首長(いずれも政治家)による汚職がマスコミ報道によって公になっても、収賄罪として立件されるケース極めて少ないような気がします。なぜでしょう?理由は二つあると考えています。
 一つには「立件の困難さ」です。「収賄罪」の成立要件になっている「職務との関連性」の立証が極めて難しいからです。一般職の公務員と比較して特別職の公務員(政治家)の職務範囲が広くて曖昧になっています。例えば、首長の職務権限については地方自治法の第147条から第149条に定めてありますが、一般的、抽象的な内容になっています。第147条では「当該普通地方公共団体(都道府県、市区町村)を統轄し、これを代表する」とあり、次の第148条では「当該普通地方公共団体の事務を管理し及びこれを執行する」とあります。もう少し詳しく首長の職務権限を規定しているのが第149条で、「概ね左に掲げる事務を担任する」とあり9項目が列挙されています。「普通地方公共団体の議会の議決を経べき事件につきその議案を提出すること」(1号)、「予算を調製し、及びこれを執行すること」(2号)「地方税を賦課徴収し、分担金、使用料、加入金又は手数料を徴収し、及び過料を科すること」(3号)などです。

 首長の職務権限は多岐に渡っていますが、現場で遂行しているのは担当職員(一般職の公務員)です。住民や関係機関宛てに発行する公文書は首長名義になっていますが、実際は担当職員が首長の職務権限を代行しています。従って、「収賄罪」の成立要件になっている「職務との関連性」では、第一義には担当職員の職務との関連性が問われ、首長の職務権限にまで及ぶこと極めてまれです。首長から担当職員や上司である幹部職員に直接、不正行為を指示することはほとんど無いからです。首長からは「指示」ではなくて「示唆」が行われます。レクチャーなどで首長と接する機会が多い幹部職員は、首長から不正な行為を示唆されたとしても、真意を読み取り(忖度して)、不正行為を正当化(隠ぺい)するためのアリバイ作りや偽装工作に心血を注ぎます。「忖度」の見返りは、論功行賞的に行われる人事(昇進)や天下り先の提供です。首長と不正行為を示唆された腹心の幹部職員との間にも「ギブ&テイク」の関係が成立します。首長の私益実現のために奉仕した職員が厚遇される一方で、住民福祉向上という公益実現のために、法令を順守する真面目な職員は冷遇されたり、不正行為を指示した上司からパワハラを受けることもあるでしょう。

 政治家に対する収賄罪の成立を妨げているもう一つの理由は、行政上の便宜供与の見返りとして受け取った「カネ」が、政治家個人が受け取った「賄賂」としてではなく、自身が関係する政治団体が受け取った「政治献金」として経理処理されるからです。政治家の関与が疑われるような行政上の便宜供与を受けた個人や団体から受け取ったカネが政治資金収支報告書に記載されていなかったことが度々マスコミ報道されますが、受け取ったカネは便宜供与の見返りとして政治家個人が貰った賄賂だったかもしれません。政治家個人が貰ったカネであれば政治資金収支報告書に記載する必要はありませんが、収賄罪や所得税法違反の罪など重罰に問われ、政治生命が絶たれてしまいます。このような政治家としての生死にかかわる事態は絶対に避けなければなりません。そこで「カネの偽装工作」が行われます。本当は政治家個人が便宜供与の対価として受け取ったカネ(賄賂)なのに、自身が関係する政治団体が受け取った政治献金(寄附金)として偽装され、政治資金収支報告書の記入漏れという形で決着させているのではないかと考えています。便宜供与の対価として政治家が個人的に受け取ったカネ(賄賂)であっても、事件が発覚しそうになると政治団体が受け取った政治献金に摺りかえられてしまうので、結果的に政治資金収支報告書への記載漏れとなります。報告書を訂正して選挙管理委員会に提出すれば、それで事は終わりです。最初から政治献金として貰ったカネであれば、最初から政治資金収支報告書に記載されているはずですが、最初は政治家個人が賄賂として貰ったカネなのに、後になって政治団体が貰った政治献金として偽装工作が行われているものと考えます。

 政治家から便宜供与を受ける相手の多くはその政治家の支持者や支持団体ですが、政治家と支持者・支持団体の間で「ギブ&テイク」の関係が成立していることから、選挙になると政治家から便宜供与を受けた支持者や支持団体から票の取りまとめという形でお返しがきます。政治家が全体の奉仕者たる公務員(特別職)であるとの立場を忘れ、支持者や支持団体の利益確保を優先する一部の奉仕者になってしまうという、公益よりも私益を優先する構造的な問題が潜んでいます。国民(住民)の幸せよりも自身やその支持者(支持団体)の幸せしか念頭にない政治家(政治屋)の実相が見え隠れしています。
(作:橘 左京)

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評論「政治とカネ」(第7回)

2018年11月11日ニュース

第2章 公益よりも私益を優先する政治
~みんなの幸せよりも自分の幸せが第一!

 それでは、レジュメの二つ目の科目「公益よりも私益を優先する政治」について、お話したと思います。副題に「みんなの幸せよりも自分の幸せが第一!」とあります。
 ここで、日本国憲法について少し触れます。安倍政権が憲法改正に意欲的に取り組んでいる様子が、時折、マスコミにも取り上げられていますが、国民の関心度は低いようです。皆さんもご存知のとおり憲法は国最高法規です。憲法の規定に反する法律や命令、国が行う行為は一切効力を有しないと定められています(第98条第1項)。憲法の有する「最高法規性」です。この「最高法規性」を担保するため、一切の法律、命令、規則又は処分が憲法に適合するかしないかを決定する権限(法令審査権)が裁判所に与えられています(第81条)。

 また、憲法は「公務員の本質」について、第15条第2項に「すべて公務員は、全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない」と規定しています。この規定の意味について説明します。「すべての公務員」とありますが、公務員には二種類あることをご存知でしょうか?採用試験に合格して国家公務員とか地方公務員に就く「一般職の公務員」と選挙に当選して就任する国会議員や自治体の首長・議員などの公職に就く「特別職の公務員」です。ちなみに私の場合、一般職の公務員(県職員)を約26年間、特別職の公務員(市長)を4年間やっていました。注意して欲しいのは、憲法15条でいう「すべて公務員」は一般職の公務員だけでなく特別職の公務員も含まれているという点です。それでは「全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない」とはどういう意味でしょうか?公務員はすべて国民全体の利益のために奉仕すべきであって、国民のなかの一部の者(一党派や一部の社会勢力など)の利益のために奉仕してはならないということです。行政は法令に基づき公平・公正に行われています。「法」は法律のことで立法府である国会で制定されますし、「令」は命令のことで、政令・省令など法律を実施するため、または法律の委任に基づいて、国の行政機関が制定するものです。

 ここで「公平、公正であるべき行政の在り方がゆがめられたと思っている」と言った前川喜平氏の言葉についてもう一度振り返ってみます。本来、法令によって規制されたなかで行われる行政は、本来、国民全体の利益に資するために、常に公平・公正な取り扱いが求められていますが、なかには一部の国民の利益確保のために、行政の執行が不公正・不公平に行われることがあります。公務員による汚職です。「汚職」は公務員が職権や職務上の地位を利用して、個人的利益を図る(便宜供与)などの不正な行為を行うことですが、便宜供与の見返りに金品を授受すれば贈収賄(犯罪)になります。汚職は役人(一般職の公務員)だけでなく、公職に就いている政治家(特別職の公務員)が手を染めることもあります。首長などの公職先に挙げた「ゼネコン汚職事件」は地。地方自治体のトップが犯した汚職事件でした。

 しかし新聞などマスコミ報道される「公務員の汚職」と言えば、数で勝る一般職の公務員(役人)が多いようです。前川氏のいう「公平、公正な行政の在り方」をゆがめたのは、自身もそうであったように一般職の公務員(役人)ではなく、特別職の公務員(政治家)のことを指しています。特に、行政機関の長(政治家)、国であれば国務大臣ですし地方であれば都道府県知事や市区町村長ですが、これらの政治家は強大な許認可権を行使し、膨大な予算を配分する権限を持っています。また、行政機関の長(政治家)は、職員を指揮監督する権限も持っています。この権限を担保しているのが長の持つ人事権です。国の行政機関の場合、幹部職員の人事権ついては、2014年から内閣人事局(官邸)が掌握しています。国家公務員であれ地方公務員であれ、役人の最大の関心事は人事です。今よりも高い役職に就けば給与が上がっていきますし、退職時の給料水準を基に計算される退職金だって増えます。特に、トップ(首長)にレクチャーする立場にある幹部職員にとっては、退職後の天下り先を確保するためにも、トップの意向を「忖度」し、意向に沿って職務を遂行する能力が試されます。法令の運用・解釈に精通している役人は、トップの意向が法令に違反していると判断した場合、違反状態を解消しようと、公文書(行政の意思決定・記録文書)の改ざんが行われます。森友学園はまさにそうでした。加計学園問題ついて前川氏が言及したように、事実を捻じ曲げ「あったものをなかったことにはできない」ようです。この問題については、愛媛県が作成した公文書に「あったこと」の記録が残っていました。

 ここで、もう一枚のレジュメ「市長エッセー」をご覧ください。「全体の奉仕者」というタイトルのエッセーです。この「全体の奉仕者」は平成20年12月の市広報に掲載されたエッセーです。そこでも触れていますが、憲法第15条に書いてあるように、「すべて公務員」は、自身が一般職の公務員(役人)であれ、特別職の公務員(首長イコール政治家)であれ、「全体の奉仕者」であることを自覚して、全体の利益に資するよう職務の遂行にあたることが求められていますが、残念ながら、「一部の奉仕者」として一部の人たちの利益確保(便宜供与)に奔走する不心得者が後を絶ちません。見返りに賄賂(金品)を貰えば収賄罪(犯罪)になります。
(作:橘 左京)

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詳論「政治とカネ」(第6回)

2018年11月9日ニュース

 私がA市の市長に当選したことは奇跡的な出来事だったようです。一部のマスコミから「A市の奇跡」というような記事を掲載されたことを覚えています。私がダークホースのごとく、三バン(地盤、看板、鞄)に関して優位な立場にあった相手候補(前市長の後継指名を受けた副市長経験者)を破って当選したわけですから、そのような記事になっても至極、当然なことだと理解しています。市長に当選した当時を思い出しますと、県職員時代の上司だった人や高校時代の同級生だったという方が市長室に私を訪ねてきたことを思い出します。それらの方々から渡された名刺には〇〇営業部長とか〇〇営業所長とかの肩書が書かれていました。特に、高校時代の同級生と称して建設会社の営業所長の肩書の入った名刺をもらった時は印象的でした。

 その方から「私のことを覚えていますか?市長さんの高校時代に同級生だった〇〇です」と、おっしゃって名刺を渡されました。
 私は名刺に書いてある相手の名前を見て、「すみません。〇〇さんは何年生の時の同級生だったでしょうか。クラス担任の先生の名前は憶えていますか?」と、相手の言っていることを確認する意味で尋ねました。
 〇〇さんは「2年生の時です。クラス担当は△△先生でしたね」と答えました。
 私は「ああ、物理担当の△△先生でしたね」と相槌を打ちました。
 突然、私を訪ねて来られ「市長さんの高校時代に同級生だった〇〇です」と言われても、在学中や卒業後、〇〇さんと親交があったわけではありませんし、卒業して30年も経っていましたから、お互いに風貌がすっかり変わっています。
 一方、私が県職員の頃に上司や同僚であった方が私を訪ねて来た時は、相手の風貌から当時のことを思い出すことができましたが、仕事上の関係が途絶え親交がなくなったのに、なぜ今になって、わざわざ私を訪ねてきたのか不思議に思いました。
 高校時代の同級生や県庁職場で上司・同僚だった方々から渡された名刺を見て得心しました。その方々は行政から仕事をもらっている民間会社や補助金をもらっている団体の役員や幹部職員だったのです。その方々との暫しの会話のなかで、高校時代の話や私と一緒に仕事をした県職員時代の話が出てきましたが、雑談をするために私を訪ねてきたわけでないことは、すぐに分かりました。本当の目的は市長という立場を利用した行政上の便宜供与を期待して、わざわざ訪ねてきたのではなかったのかと考えています。

 このように、行政機関の長と言われる立場に就くと、挨拶訪問を名目にいろんな方がいろんな縁故で首長(政治家)を訪ねてきます。訪問の目的は行政上の便宜供与への期待です。会話の中で何気ない言葉を発し、相手の反応を確かめながら、便宜供与を期待できる相手(政治家)かどうかを見極めます。便宜供与が期待できそうだと判断されると次の段階に移行します。「ギブ&テイク」の関係を構築することです。便宜供与を受ける側からすれば「行政上の便宜供与」は「テイク」ですから、前後に「ギブ」が必要となります。贈り物とか接待などの「ギブ」を行って、相手(政治家)から「テイク」を引き出そうと画策します。通常は「ギブ」が先で「テイク」は後になります。一方、政治家の方は逆で「テイク」が先で「ギブ」は後です。
 私は面識のない方やいわれのない贈り物の受領や接待は断っていましたが、一件だけ民間会社による接待を受けたことがありました。私が県職員時代に親交のあった同じ県職員OBの方に勧められ、その方も同席のうえ、ある建設コンサルの接待を受けたことがありました。この方は県庁の幹部職員(民間会社であれば役員相当)を務めた方でした。その会合の席では、もう一人県職員OBの方も出席されていました。その方の名刺には営業本部長という肩書が書かれてありました。会合の席での挨拶で、県職員時代は土木部の枢要な地位に就いていた方だったことが分かりました。会合の席には、社長は出席していませんでしたが、出席した会社の幹部社員から会社の業務内容と市町村に策定が義務付けられている法定計画についての説明がありました。A市においてはこの法定計画が未策定であることが告げられ、策定業務の入札の際には当社も参加したい旨の話がありました。業者側からこの話を聞いた私は市が行う入札の際に手心を加えて欲しいという意図があるのではないかと疑いました。

 その後、市の担当課長からこの法定計画の策定業務についてのレクチャーがありました。暫くして、策定業務委託の入札執行の稟議書が私のところに回ってきました。入札方式は一定の条件を満たす者であれば誰でも参加できる「一般競争入札」だったと記憶しています。この稟議書が私のところに回ってきた段階で、市長の職務権限になっている「予定価格」を決めなければなりません。「予定価格」というのは、落札額の上限価格のことです。私は「予定価格」を記入し、その紙を封筒に入れ更に封印して担当課に戻しました。ほどなく入札が行われ、入札結果が私のところ回付されました。この時、私を接待した業者が入札に参加していることが分かりましたが、残念ながらこの業者は落札できなかったようです。仮に私がこの業者に予定価格を漏らし、予定価格を漏らさないまでも、この業者に対し「この仕事はオタクにやってもらいたい」との「天の声」を発すれば、この業者が落札していたかも知れません。そんなことをすれば、前文部科学省事務次官の前川喜平さんが言ったように「公平・公正であるべき行政の在り方がゆがめられた」ことになります。
(作:橘 左京)

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評論「政治とカネ」(第5回)

2018年11月7日ニュース

 政治家(公職に就いた者)に渡されたカネについては、「収賄罪」や「あっせん利得罪」が成立するケースがあります。あっせん利得罪は第三者の依頼を受けて、行政機関の公務員に口利きをし、その見返りに報酬を得ることを禁じるために、2000年に制定された「あっせん利得処罰法」に基づく刑罰です。収賄罪はその職務に関して賄賂を受け取る、賄賂の要求や約束をした場合に成立しますし、あっせん利得罪はその権限に基づく影響力を行使して行政機関の公務員に職務上の行為をさせるよう働きかけた場合に成立します。

 政治家による最近のあっせん利得処罰法違反疑惑として、2016年1月に甘利明経済財政担当相(当時)や秘書がUR(独立行政法人都市再生機構)の道路用地買収に関して「口利き」を行い、業者から多額の金品を受領していたことを報じた週刊誌による報道が思い出されます。甘利氏がURを所管する国土交通大臣ではなかったことから、成立要件を満たさない(権限外)として不問に付されたと記憶しています。「収賄罪」や「あっせん利得罪」も犯罪の成立に必要な「職務との関連性」や「権限」が立件上の大きな壁となって、結局、政治資金規正法違反の軽い処罰(罰金)で終わってしまうケース多いように思われます。政治献金や予算など政治家に関係の深いとお金の話については「首長が持つ二つの財布(カネ)」で詳しくお話します。

 ここで、東京佐川急便からヤミ献金を受け取った元新潟県知事の金子清氏による東京佐川急便に対する「行政上の便宜供与」について考えてみますと、思い当たる事があります。東京佐川急便の営業拠点開設のために提供された土地(田んぼ)についてです。圃場整備(区画整理)して間もない農地(田んぼ)が転用され、開発用地に提供されたものと記憶しています。圃場整備とは、点在する小区画の田んぼを所有者(耕作者)ごとに集め、大区画の田んぼに整備する公共事業(農業土木事業)です。事業費は国・県・市町村・農家の四者で負担しますが、大規模経営の農家(担い手農家)に田んぼを集約する場合は、国(農林水産省)から交付される補助金(税金)によって農家負担がほぼゼロになるケースもあります。詳しくは「農業と建設業の親和性(土地改良事業)」で説明します。

 くだんの佐川急便の営業拠点は高速道路と国道が交差するインターチェンジ付近にあります。物流拠点としては最適な場所ですが開発前は農地でした。圃場整備事業(公共事業)は農業振興地域内にある農地を対象に行われますが、整備後、農業以外の用途への転用は厳しく制限されています。その農地がいとも簡単に農業振興地域から外され、農業以外の事業用地に転用されたのです。なお農業振興地域の指定や解除の権限は都道府県知事にあります。事件がマスコミ報道された当時、私は県庁の本庁職場に勤めていました。私はそれまでの間、農地・農業行政の職場に6年間在籍していたこともあり、農地に対する開発規制に関しある程度の知識を得ていました。金子清氏に対する東京佐川急便のヤミ献金事件の報道に接し、農業振興地域から除外と農地の転用許可に関し知事による行政上の便宜供与が行われたのではないかと疑念を持ちました。

 「それじゃ、A市の市長を経験したあんたの場合、便宜供与はなかったのか?」と質問されそうですが、「支持者から依頼を受けたことはありますが、天地神明に誓って、そのような事は一切ありませんでした」とお答します。
(作:橘 左京)

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評論「政治とカネ」(第4回)

2018年11月5日ニュース

 国政についての話はここで一旦閉じて地方政治に目を向けて話を続けます。私の約26年間の県職員時代を振り返ってみますと「政治とカネ」にまつわる出来事として印象深く記憶に残っている事件があります。1993年に発覚したゼネコン汚職です。ゼネコン各社から中央及び地方政界に多額の賄賂が送られていた事件ですが、金丸信元自民党副総裁の脱税事件で押収された資料をきっかけになり明らかになりました。この事件では、東京地検特捜部による捜査の結果、建設相、宮城県知事、茨城県知事、仙台市長が逮捕されました。

 また、これとは別に金丸氏は東京佐川急便から5億円のヤミ献金を受領したとし、政治資金規正法違反で略式起訴され、東京簡易裁判所から罰金20万円の略式命令を受けました。金丸氏に対する東京地検の寛大な処分(略式起訴)に対し、国民から厳しい批判の目が向けられ、検察庁の表札にはペンキがかけられたことが思い出されます。ちなみに検察機構は法務省が所管していますが、政界汚職に対し、過去には検察当局に対する法務大臣の指揮権発動が疑われたこともありました。寛大な処分で終わった金丸氏は世論の反発を受け、衆議院議員を辞職しました。この東京佐川急便によるヤミ献金疑惑は地方政治にも波及しました。当時、新潟県知事を務めていた金子清という方をご存知でしょうか。1989年6月に君健夫前知事の病気辞職に伴う県知事選挙で初当選しましたが、1992年9月に発覚した東京佐川急便によるヤミ献金事件により、任期途中で知事を辞職しました。その後、金子氏は政治資金規正法違反で在宅起訴され、東京地裁で禁固1年・執行猶予3年の有罪判決を受けています。

 国政であれ地方政治であれ、そもそも、個人や団体が政治家に政治献金(政治資金規正法では「寄附」)をする目的・意図は何でしょうか?政治献金をする側からすれば、行政からの見返りや有利な取り扱いを期待しているものと考えられます。もう少し詳しく説明しますと、自分(自分達)に対する優先的な補助金(税金)の分配や寛大なる許認可権の行使などを通じた行政上の便宜供与への期待です。政治献金をした民間人(民間団体)と政治献金を受け取った政治家(政治団体)との間に「ギブ&テイク」の関係が生まれます。献金をした側からすれば、「ギブ(与える)」は寄附(カネ)であり、「テイク(貰う)」は行政上の便宜供与ということになります。また献金を受けた側からすれば、「ギブ(与える)」は行政上の便宜供与であり、「テイク(貰う)」は政治献金(カネ)であり、選挙の際の集票マシンとしての期待です。ここで注意したい点は、政治献金が行政上の便宜供与の見返りとして、政治家本人に渡された場合、状況・態様によっては贈収賄になるケースがあります。また集票行動についても、有権者に金品を配ったり飲食の提供をすれば公職選挙法違反の買収になります。

 さて、行政上の便宜供与を行使できる立場の政治家とは誰のことでしょうか?国政であれば政務三役ですし、地方政治であれば首長(都道府県知事、市区町村長)です。これら行政機関の長やそれに並ぶ政治家(政務三役や首長)は行政機構の持つ予算配分権(編成権と執行権)と強大な許認可権とを掌握・行使する立場にある人達だからです。一方、行政上の便宜供与を行使できる立場にない(行政機関の役職に付いていない)国会議員や地方議員の場合は仲介役として、権限を持っている首長や行政機関の担当職員(幹部職員)に対し「口効き」を行います。依頼者から受けた口利きの対価はカネ(政治献金)や票です。政務三役であれ首長であれ、いずれも公選、すなわち有権者よる選択(投票)によって、公職に就いた人達(政治家)です。
(作:橘 左京)

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評論「政治とカネ」(第3回)

2018年11月2日ニュース

 将来を嘱望されて官邸入りする官僚や政治家は、官邸の主である総理や官房長官の意向を探ることに神経を使うことから、出世のための重要なファクターとして「忖度」が必要となります。官邸での勤めを終えて経済産業省に戻った官僚の柳瀬氏は「次官待ちポスト」の審議官に就任していましたが、残念ながら次官になることなく定年前に退官されました。柳瀬氏の退官について、官邸(内閣官房)や経産省は「加計学園問題」との関連を否定していますが…。首相秘書官として官邸に入る官僚は出身省庁のエリート官僚で、官邸勤めを終えて出身省庁に戻れば将来の次官候補となります。テクノクラートの官僚にとって、「官邸の最高レベル」、「総理のご意向」を「忖度」しないと出世は望めません。なぜでしょうか?それには2014年5月に内閣官房に設置された内閣人事局の存在があると考えています。約600人の官僚人事を一元管理している「内閣人事局」を意識しない官僚はいないでしょう。

 首相秘書官として官邸入りする官僚だけでなく、政務三役(大臣、副大臣、政務官)と接する機会が多い官僚もその傾向が強いのではないでしょうか。なかには、将来、出身県の知事になりたいと考えている官僚もいるかもしれません。知事選に立候補した時の候補者の経歴を考えると、〇〇省庁の局長や外局の長官というような役職で辞職して選挙に出れば、国家機関の枢要なポスト経験者として、必要な「三ばん」(選挙で当選する上で必要な三つの条件(地盤・看板・鞄)の一つである「看板」が用意できます。「三ばん」については、私の経験も踏まえて「義理と人情の地方選挙」のところで詳しくお話します。

 一方、政治家である萩生田氏については、9月に行われる自民党総裁選に安倍首相が当選すれば、細田派(総裁の出身派閥)に所属していることもあって、総裁選後の内閣改造人事で副大臣ポストが与えられているのではないかと考えています。萩生田氏の経歴を調べてみて気づいたことは、福田内閣、続く麻生内閣で文部科学大臣政務官をやっていました。ですから、萩生田氏には文部科学副大臣ポストが与えられるのではないでしょうか。萩生田氏は、2009年8月に行われた第45回衆議院議員総選挙、民主党が政権を奪取した選挙ですが、同じ選挙区(小選挙区)から立候補した民主党候補に敗れ、また重複立候補していた比例東京ブロックでも復活できずに落選しました。2012年12月の衆議院選までの浪人中に、萩生田氏は千葉科学大学の客員教授を務めています。この千葉科学大学を運営している法人が、ほかでもない学校法人「加計学園」です。安倍総理、萩生田氏、学園理事長の加計孝太郎氏と仲睦まじく映っている写真を何度かニュース報道で見た記憶があります。この写真が「インスタ映え」するかどうかは別にして…。なお、「忖度」という言葉は「インスタ映え」と並んで昨年の「流行語大賞」を受賞しました。

 「加計学園問題」に話を戻しますと、加計学園による愛媛県今治市での獣医学部の新設計画は国家戦略特別区域諮問会議で認められました。会議の構成員は国会議員(閣僚)5人と民間人(有識者)5人の10人で構成されています。事務方として萩生田副官房ら政治家と首相秘書官の柳瀬氏はじめ関係省庁(文科省、農林省など)の官僚がサポート役として、諮問会議を支えています。議長は安倍晋三内閣総理大臣です。閣僚では菅官房長官、麻生太郎財務大臣、梶山弘志氏・茂木敏充氏の両内閣府特命担当大臣、いずれも、安倍首相の側近です。民間人の有識者の人選も内閣官房で行われていますから、首相の意向に沿った民間人の起用は充分に考えられます。諮問会議の議長が総理ですから、首相に人事権を握られている閣僚はじめ安倍首相のシンパとして諮問会議に参画している民間人は、諮問会議の議論のなかでも自ずと、総理に対する「忖度」が働いても不思議ではないと思います。「加計学園問題」は、国政における政治家・官僚・民間業者の癒着ぶりを象徴するような出来事でした。もちろん「森友学園問題」も同じ構図です。
(作:橘 左京)

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評論「政治とカネ」(第2回)

2018年10月31日ニュース

第1章 政治と行政の関係
 ~「公平、公正であるべき行政の在り方がゆがめられたと思っている」

 最初に「政治と行政の関係」についてです。「公平、公正であるべき行政の在り方がゆがめられたと思っている」という言葉がありますが、誰が言った言葉かお分かりになりますね。そうです、前文部科学省事務次官の前川喜平さんが「加計学園問題」に関して述べた言葉ですね。「加計学園問題」は「森友学園問題」と並んで、政治家と特定業者との癒着ぶりを示す事件として国民的な関心事となりました。国会では両問題とも与野党の論戦が交わされ、マスコミでは「モリ・カケ問題」として連日、大きく取り上げられました。

 ここで、「加計学園問題」について概略説明しますと、安倍首相の盟友である加計孝太郎氏が経営する加計学園グループの岡山理科大学が国家戦略特区に指定された愛媛県今治市に設置した獣医学部の新設計画をめぐる問題のことです。内閣府(官邸)が安倍政権の進める岩盤規制改革の一つとして、長年、獣医学部新設を認めてこなかった文科省の取扱いにメスを入れたのです。朝日新聞が「官邸の最高レベルが言っている」、「総理のご意向」などと記された文部科学省の文書の存在を報道したことが端緒となって、国会を舞台に与野党の論戦が始まりました。

 この問題に関して、首相官邸に入った行政官(官僚)と政治家(官房副長官)のキーパーソンが何人かいます。官僚では、元建設官僚の和泉洋人首相補佐官と現経済産業官僚の柳瀬唯夫首相秘書官(当時)二人です。和泉氏は前川氏と接触した人物で、本人は否定していますが、前川氏に対して「総理は自分の口からは言えないから、私が代わりに言う」との発言があったとされ、前川氏は和泉氏から獣医学部新設を急ぐよう直接要請されていたことも明かにしました。一方、柳瀬氏については、愛媛県や今治市の職員、学園幹部との面会の席で、加計学園による獣医学部を新設する計画について「本件は、首相案件」と述べたとの愛媛県が作成した記録文書の存在が明らかになりました。次に政治家による関与についてですが、文部科学省が国家戦略特区諮問会議に提出した文書に対して、本人は否定していますが、萩生田副長官(東京二四区)から修正の指示があったとのメールの存在が明らかになりました。
(作:橘 左京)

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