育メン政治家の育児レポート(第88話)~ミニトマトの栽培から得た子育てのヒント(その2)
条件面(生育環境)では不利な畑のミニトマトが、なぜ条件面では有利なプランターのミニトマトよりも多くの実を付けることができたのでしょうか。畑のミニトマトには逆境(日当たり不良、台風被害)に打ち勝つ底力が備わっていたのではないかと考えています。その「底力」とは何でしょうか。畑の土は地面とつながっています。地面は大地へと広がり、その大地は地球を覆う地殻となって世界とつながっています。一方、プランターのミニトマトの方はプランターという狭い空間に閉じ込められています。しかもプランターの下はコンクリートのため、プランターの底の穴から出た根が地面へと伸びていけないのです。長らく庭に放置されたままになっていた観葉植物の鉢を移動しようと持ち上げようとしましたが、鉢が地面から離れないのです。力任せで鉢を引き上げたところ、なんと鉢の底の穴から根が伸びて地面に根を張っていたのです。成長に必要な養分を求めて地面に根を伸ばすたくましい生命力に感動しました。コンクリートで固められた道路に生じたわずかな隙間から芽を出し、茎を伸ばし花を咲かせている野草を見かけることがあります(写真)。コンクリートの下には地面が広がっています。過酷な環境にもめげない野草の生命力と繁殖力を感じさせます。
畑のミニトマトに備わっていたもう一つの「底力」は、10本の苗が生育に欠かせない光と養分を求めて繰り広げた生存競争です。半畳ほどの小さな畑に植えられた10本のミニトマトの苗が我さきにと太陽光を求めて茎を伸ばし、葉を広げようと競争しました。また、土の中ではより多くの養分と水を求めて根を広げようと競争をしました。これらの環境条件の制約が巨大なミニトマトへと変身させたのです。
現在4歳の娘がこれからどういう人生を歩むのかは分かりませんが、娘には狭い世界に閉じ籠ることなく広い世界に飛び出して成長して欲しいと思います。世界の檜舞台で国籍・言語・人種の壁を乗り越え、様々な人と交流し・時には競争(切磋琢磨)して自分の成長に欠かせない知恵と新しいことにチャレンジする勇気を得て欲しいと思います。※次号に続く。(代表 天野 市栄)
【子育て金言2】
やってみせ 言って聞かせて させてみて ほめてやらねば 人は動かじ(山本五十六)