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選挙と民主主義(第1編)~世論はマスメディアによって作られる(その2)

2012年11月25日ニュース

 メディアが行う各種の世論調査は、主にRDD方式(乱数番号法、Random Digit Dialing)で行われます。このRDD方式は、コンピュータで無作為に抽出した電話番号に電話をかけ、応答した相手に質問を行う方式で、従来の固定電話を対象として行なわれます。調査対象者数(サンプル数)はだいたい1500から2000人で、このサンプル数については統計学的にも妥当な数だそうですが、問題は調査対象の選定方法(サンプリング方法)です。第一に、固定電話を持っている人しか対象にしていない点です。近年、若者を中心に固定電話を持たず携帯電話しか持たない人が増えています。第二に、調査実施の時間帯です。平日の昼間に調査が行われれば、調査対象は高齢者・主婦・自営業者などが多くなり、日中、家に居ない勤労者は除外されてしまいます。このため、調査対象が年齢や職業などの階層に偏りが生じ、調査結果は「データの信頼性」や「結果の信頼性」が著しく低下したものとなります。

 
 また、世論調査を実施したメディアが自身のメディアを使って、その調査結果をトップで、または一面で伝えれば、その反響は極めて大きなものとなります。この報道を目にした多くの視聴者や読者は、調査結果があたかも有権者全体の意見や考え方を反映したものであると思い込み、投票行動が一定の方向へと導かれていくのです。メディアによる世論調査を実施する前の政局報道(仕込み)と調査結果の報道(仕上げ)により、いとも簡単に有権者の投票行動を方向付けることができるのです。日本は同質化社会のため、特にその傾向は強くなります。

 このように、「世論」は有権者の意見や考えを集約して作り上げた実像ではなく、マスメディアによって作り上げられた虚像でしかないのです。選挙の告示前ではありますが、早々と選挙結果(候補予定者の当落、政党の獲得議席数など)を予想する記事が週刊誌に掲載されています。メディアと視聴者・読者の間には情報の格差があり、一方は情報を保有し、他方は情報を保有していないという不均等な情報構造が形成されています(情報の非対称性)。

 繰り返しになりますが、メディアによる報道が有権者の投票行動を方向付けるほどに大きな影響力を持っていることを十分に認識すべきです。私たち有権者は、メディアが伝える報道を鵜呑みにすることなく、批判的・懐疑的に報道内容を分析し、自らの考え・結論を導き出すことが大事だと考えます。

(代表 天野市栄)

posted by 地域政党 日本新生 管理者