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選挙と民主主義(第7編)~投票行動、集票行動から見える投機家心理(その1)

2012年12月7日ニュース

 最初に、株取引を例にして「投機家」とその対極ある「投資家」について、両者の違いを説明します。投機家は、株を安い時に買って、買った株が高くなった時にその株を売って値上がり益(キャピタルゲイン)を得ます。このため投機家は値動きの大きな株に注目します。安い時に買って高くなったときに売れば大きな利益が狙えるからです。この利益は同じ会社の株を売買している人が被った損失から支払われます。投機家は株式を発行している会社の業績や将来性(成長性)にはあまり関心がありません。また、1日単位、数日単位の短期間での売買を繰り返します。

 一方、投資家は、会社の業務内容、業績(財務内容、決算など)や将来性(業績見通し)などを調べて購入する会社の株を選びます。株価よりも会社に関心があります。また、投資家はいったん購入した株は長期間保有し、保有している期間中、会社から配当(インカムゲイン)を得ます。投資家に支払われる配当の原資は会社が儲けた利益です。

 投機家の得る利益の原資は同じ株の取引をしている人が被る損失です。投機は利益と損失が相殺されるゼロサムゲームで、他者の犠牲によって自己の利益を得ようとするため、利己主義的な動機が含まれています。また、投機家は利益の最大化を図るため株の売買を繰り返すことから、短期的思考に基づいた行動となります。一方、投資家の得る利益の原資は買った株を発行する会社の利益です。投資家の得る利益は会社の利益と連動することから、利己(投資家)と利他(同じ株を保有する他の投資家、会社)が両立する関係にあります。。また、投資家は株の売買よりも保有を優先することから、長期的思考に基づいた行動となります。※次号に続く。

(代表 天野市栄)

posted by 地域政党 日本新生 管理者