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小説「廃屋の町」(第107回)

2017年11月25日ニュース

「え、え!免職ですか?職務上の秘密を洩らしただけでは免職にはできません。漏らしたことにより公務の運営に重大な支障を生じさせないと免職や停職にできないことになっています」
「酒気帯びと無免許運転ならどういう処分になるんだね?」
「酒気帯びは減給ですし、無免許運転の場合は停職ですから、合わせれば免職でしょうか?」
「そういうことになるね。君の場合は、富山県内で30キロオーバーのスピード違反を2回やっているようだが、どうなるのかね?一番重い処分が停職だったはずだが……」
「すみません。妻の実家が富山県内なものですから、県外ということもあって、ついついやってしまいました。でも市長はどうして、私がスピード違反をやったことをご存知なんですか?」
「職員の交通違反歴は全て調べてある」
「え、え、そんな!」
「君のスピード違反は不問に付すよ。その代わり、私の指示に従って動いてもらうけれど、いいね?」
「は、は、はい。承知しました。ところで坂井は無免許運転では捕まっておりませんが」
「これから捕まるんだ」
「え、え、これから捕まるって!どういうことでしょうか?」
「坂井は車を運転して市役所に通勤しているんだろう?」
「はい、そのとおりです」
「免許取消中の坂井が車を運転すれば無免許運転だよ」
「そうですね」
「そこで、君に頼みたいことがあるんだよ」
「はい、なんなりとおっしゃってください」
「坂井が市役所から帰宅する時に、彼の車が公道に出たところを取り押さえられるよう、田沼署の交通課に連絡して、手筈を整えておきたまえ!」
「は、は、はい。承知しました。すぐに取り掛かります」
 中山は慌てて市長室を出て行った。
(作:橘 左京)

posted by 地域政党 日本新生 管理者