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評論「政治とカネ」(第12回)

2018年11月28日ニュース

 予算(決算)について「入口は厳しく、出口は甘く」の説明に移ります。予算は首長が編成し、議会で承認された後、首長が執行します。一方、決算は前年度に執行された予算のことで、議会による審査に付され、適正な執行と審査されると決算は認定されます。「入口」は予算、「出口」は決算(執行済みの予算)ということです。予算の編成と執行は首長の専権事項で、予算の承認や決算の認定は議会の専権事項です。「入口は厳しく」という言葉は、予算を巡って首長と議会の間で繰り広げられる駆け引きや主導権争いの意味で使っています。言わば首長(一人)と議会(多人数)とで争う一対多数のパワーゲームです。

 予算はその全てが首長の裁量で決まるわけではありません。人件費・公債費(借入金の償還費)・扶助費(生活保護費等)など、法令などにより支出が義務付けられ、任意に縮減できない性質の経費(義務的経費)があるからです。義務的経費については、国が負担金や委託金という形で財源の一部を負担します。一方、公共事業など、政策によって柔軟に縮減できる裁量性の高い性質の経費(裁量的経費)があります。裁量的経費の財源は、税収や地方交付税など地方自治体が自由に使えるお金のほかに、国庫補助金(特定の施策を奨励するため、または財政を援助するために国から地方自治体に交付される国庫支出金の一つ)を充てることもできます。国庫補助金の一例を挙げれば、平成26年9月に第二次安倍政権で示された「地方創生」です。「地方創生」は通称で正式には、「まち・ひと・しごと創生」ですが、この政策は東京一極集中を是正し、地方の人口減少に歯止めをかけるとともに、国全体の活力を上げようと打ち出された第二次安倍政権の看板政策の一つですが、これは表向きの背景で、内実は翌年平成27年4月に行われる地方統一選挙について、政権与党とって有利に展開したいという思惑があったと理解しています。ちなみに当時の地方創生担当大臣は、自民党の総裁選挙に臨んだ石破茂氏でした。

 予算を承認する権限を持つ議会は、義務的経費については口を出せませんが、裁量的経費については、予算の増額に向けて、首長の専権事項である予算編成に首を突っ込むことができるのです。特に、国からの財源補てんがないため一事業あたりの予算額は小さくなりますが、これはソフト事業の場合であって、合併特例債が使える公共事業の場合、公共事業予算の予算規模は大きくなります。大規模化した公共事業予算を細分化し、地域(例えば小学校区や自治会単位)に分けて細かく分配すれば、地縁選出が濃厚な議員にとっては次の選挙を有利に展開でます。首長の自由裁量で決まる公共事業予算については、当年度の補正予算や次年度の当初予算に反映してもらうおうと、首長に対する与党派議員による働き掛けが強まります。地域代表として選出された与党議員にとっては、自身が住んでいる町内会や関係する小学校内で行われる小規模の公共工事予算の確保は、次の選挙を有利に展開するために必要な政治活動だからです。次の選挙に当選するために、自身が住んでいる地域や自身を支持する建設会社の支援を得るために欠かせない政治活動だからです。公共事業と政治との関係については、「農業と建設業の親和性(土地改良事業)」の項目で詳しくお話します。
(作:橘 左京)

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posted by 地域政党 日本新生 管理者