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選挙と民主主義(第5編)~議員内閣制

2012年12月4日ニュース

 これまで堅い話が続いたことから、今回は軽いジョークと風刺のきいたブログをお届けします。
 今回のテーマは「議員内閣制」。「議院内閣制」の誤植では?、と思われる読者諸氏もおられるかもしれませんが、間違いではありません。私が住む新潟県阿賀野市における市長と市議会議員の関係を端的に表した言葉として私が作った造語です。

 ご存知のように「議院内閣制」とは、国会(衆議院)の信任に基づいて内閣がつくられ、内閣が国会(衆議院)に対して連帯して責任を負う仕組みをいいます。分かり易く言えば、衆議院で多数を占めた政党の党首が衆議院で内閣総理大臣に指名され、内閣総理大臣が閣僚(各省庁の大臣)を任命し内閣を組織するシステムです。国会(衆議院)と内閣は互いに牽制する関係にあります。国会(衆議院)は内閣に対し不信任案を決議することができます。一方、内閣は国会(衆議院)に対し解散権を行使することができます。不信任案の決議に対抗して解散権が行使されることがありますが、解散権が単独で行使されることもあります。先月16日に行われた国会(衆議院)の解散は後者になります。

 一方、この「議員内閣制」は、市議会議員と市長との蜜月関係を表現する言葉として造りました。現市長は、政策よりも政局を優先する18人(1人は覆面)の市議会議員からの推薦(ラブコール)を受け当選しました。この18人の議員、政局では一致していましたが政策では不一致でした。市長選後、議員の定数削減(24人→22人)を巡って政策の不一致が表面化しましたが、市長との関係においては今でも蜜月関係が続いているように見えます。本来、議会(議員)と市長との関係は「議院内閣制」のように牽制関係、緊張関係にあるべきです。市長と議員が蜜月関係にあることで、議会の有する監視機能が働かなくなっています。私が市長だった頃には、逆に牽制関係が強過ぎて辞職勧告決議というオマケまでいただきました。また、マスコミ対しても絶好の記事ネタを提供する羽目になり、阿賀野市の知名度を少しは上げることができたのではないかと自負しています。(笑い)

 冗談はここまでにして、まじめな話に戻します。私が懸念する点は、議員と市長の蜜月関係が市政運営に与えるマイナス面です。予算の執行方針など重要案件の意思決定が、議会という公開・公式の場ではなく、閨房という密室・非公式の場で行われているのではないかと危惧しています。4月の市議補選や10月の市議選で当選した新人議員諸氏には、現在オフになっている監視機能のスイッチをオンに切り換えていただきたいと思います。

(代表 天野市栄)

posted by 地域政党 日本新生 管理者