財政破たんした北海道夕張市の現在・過去・未来を考える(その10)
■30年後(2040年)に夕張市の人口が現在(2010年)の3分の1以下になる!
国立社会保障・人口問題研究所が平成25(2013)年3月に公表した夕張市の推計人口
○平成22(2010)年の人口 10,922 人
・年少人口(~14歳) 719人(構成比6.6%)
・生産年齢人口(15歳~64歳) 5,417人(同49.6%)
・老年人口(65歳~) 4,786人(同43.8%)
・後期高齢者人口(75歳~) 2,611人 (同23.9%)
○平成52(2040)年の人口 3,883人 (2010年→2040年比▼64.4%)
・年少人口(~14歳) 173人(構成比4.5%)(同▼79.3%)
・生産年齢人口(15歳~64歳) 1,532人(同39.5%)(同▼60.5%)
・老年人口(65歳~) 2,178人(同56.1%)(同▼54.4%)
・後期高齢者人口(75歳~) 1,457人 (同37.5%)(同▼44.2%)
*「年少人口」はこれから働く世代の人口、「生産年齢人口」は現在働いている世代の人口、
「老年人口」は年金で生活している世代の人口、「後期高齢者人口」は、医療や介護のサービスを受ける人が増えて1人当たりの医療費や介護費用が増えてくる年代の人口だ。
■日本創生会議が推計した2040年時点の夕張市の将来推計人口
平成22(2010)年 ⇒⇒⇒ 平成52(2040)年
・総人口 10,922人 3,104人
・「20~39歳女性」人口 653人 100人
・「20~39歳女性」人口変化率(2010→2040) ▼84.6%
*日本創生会議(人口減少問題検討分科会)が平成26(2014)年5月に公表した「全国市区町村別将来推計人口」による。将来人口の推計にあたり重視したのが人口の「再生産力」であり、その指標となるものが出産可能年齢(20~39歳)の女性人口の動向だ。マスコミでは「20~39歳の女性人口」の変化率(減少率)が50%以上の自治体を「消滅自治体」と呼んでいるが、夕張市の「20~39歳の女性人口」の変化率(減少率)は84.6%で全国790市のなかでワースト1だ(全国1,718市町村でみてもワースト5)。もはや都市自治体としての機能維持は不可能だ。※次号に続く。
(あとがき)
私が住んでいる阿賀野市について、日本創生会議が行った将来推計人口は以下のとおり。
平成22(2010)年 ⇒⇒⇒ 平成52(2040)年
・総人口 45,560人 31,809人
・「20~39歳女性」人口 4,768人 2,438人
・「20~39歳女性」人口変化率(2010→2040) ▼48.9%
上記の人口推計は、出産可能年齢(20~39歳)の女性の「人口移動が収束しない場合」の変化率だ。マイナス50%以上ではないので「消滅自治体」にはあたらないが、手をこまねいていれば(対策を講じなければ)すぐに「消滅自治体」になってしまう。「田中市政」になってから市の借金が増えているのが気になる。~「誰が返すのかこの借金!こんな街に住みたくないと言って若者は出ていく。こんな街には生まれたくないと言って子どもの数は減っていく。」~
(代表 天野 市栄)