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市政かわら版(第2号)その3~これでいいのか新病院(あがの市民病院) 医療水準は軽く(低く)、負担は重たく(高く)

2015年2月27日トピックス

建設中の新病院(あがの市民病院)

 今年10月に新病院(あがの市民病院)が開院するが、残念ながら多くの市民が一番に望んでいる救急医療(二次救急)が可能となる医師を確保できていない。負担は増える(事業費=借金が当初の約 75億円から約 100億円に増嵩)一方で、医療水準が低いまま(救急医療ができない)では、到底、市民の理解は得られないだろう。

○政争の具と化した公設民営化と新病院建設
 水原郷病院の救急医療の復活は、私が市長時代に最優先の市政課題として取り組んできた。しかし、その前に病院を存続させる必要があり、施設の老朽化対策と病院収支の改善が急務であった。平成18年春に起きた医師の大量退職によって病院収支が慢性的な赤字状態になったことから、毎年、一般会計から数億円規模の赤字補てんをして病院経営を支えてきた。そもそも一般会計は多様な市民サービス提供するための予算である。その予算の一部を病院事業会計の赤字補てんに回していたのである。医療の提供も大事な市民サービスではあるが、救急対応ができない状態では広く市民の理解を得ることは難しい。

 病院経営の改善と新病院建設を両立させるために前市長時代に考え出された方法が公設民営化である。私は、病院の存続と公約である救急医療復活を加えてこの方針を継承した。しかし反市長派市議たちは、私が「道の駅」を中止した仕返しとばかりに、事あるごとに公設民営化に反対の姿勢・態度をとった。対案を示すことなく批判するばかりであった。

 当時(平成21年~22年)、民営化に反対している人たちの反対理由は2つに集約できる。一つは厚生連への際限なき赤字補てんである。厚生連と締結した基本協定書では病院収支に赤字が出た場合に市が補てんをするという内容になっているが、私が市長をしていた頃には赤字補てんは一度もなかった。ところが田中市政になってからの平成25年度病院収支は1億6千万円余りの赤字が出た。もう一つは、巨額の病院建設事業費の負担が市の財政破たんを招くというものである。当時、民営化反対派の人たちが新聞折り込みなどで訴えていたのは、「新病院、移転新築、2万坪、300床」である。ところが、今はどうか。病床規模が250床、現在地での立て替えでも建設費が約100億円にも膨らんだ。当時の民営化反対派の人たちに現在の心境を聞いてみたい。
(代表 天野 市栄)

posted by 地域政党 日本新生 管理者